矢野政美大人 遺稿集
矢野政美大人 遺稿集05


 『いっしん』第97号
 昭和49年10月
                  
「甘木親教会布教70年記念大祭を迎えまつりて」

 海原にそそぐ大河の水も、みなその源を尋ねますと、岩間に落ちる水の一滴からであります。
 今日、私どもが甘木親教会の流れをくみ、このようにおかげをこうむってまいっておりますことは、ちょうど今から70年の昔、明治37年5月8日に、甘木のご先代安武松太郎大人が、当時草深い田舎でありました甘木の地に、尊い天地金乃神様を頂かれ、生神金光大神様の御取次のみ手代りのご用に、おいで下さったことに始まるのであります。
 安武ご先代は「人が助からねば、けっきょく死ぬるまででございます」と神様にお誓いなされ、人が助かることに命をかけられました。そうして、真実に助かるためにはどのような生き方をして行けばよいか、そこのところをご自分もたえず求め続けられ、自ら生きたお手本を示されて、次々と多くの人々を助けられました。
 このご先代親先生の御取次によってどれほど多くの人々が救われたことでしょう。とうてい数えあげることはできません。
 ご先代親先生が、今から23年前の昭和26年2月4日、み齢82歳でご帰幽あそばした後、現親先生が23年間、ご先代のご信心をそのまま頂かれまして、日夜私どものため、御取次のご苦労を下さってあるのであります。
 そうして、ここに70年という長い年月がたち、この間1日の休みもなく御取次の働きが続けられているのであります。
 この加治木教会も、その大きな祈りの中に、23年間のみ手代りのご用のおかげをこうむり、ともどもに今日があるのであります。
 いよいよ、来る27日の親教会布教70年記念大祭にお引寄せいただき、心からのお礼を申し上げさせていただきたいと存じます。どうぞ皆さん、この前にも後ろにもない親教会の記念祭に、万事のお繰合わせいただいて、おかげこうむらせていただきましょう。



矢野政美大人へ

遺稿集03へ
遺稿集04へ


トップページへ戻る...
教会のはじまり
行事予定
教会のこのごろ
少年少女会活動